命を左右する現場で、日々張り詰めた緊張感の中に身を置く看護師は、心身ともにハードな職業として知られている。
そんな中、臨床現場そのものに苦手意識を抱いている人も少なくないだろう。
看護師の資格を活かせる場所は、病院の中だけではない。
もし、今の働き方に限界を感じているのなら、病院以外の選択肢にも目を向けてみてほしい。
それは決して逃げなどではなく、長く医療に関わり続けるための前向きなキャリア形成といえる。

具体的な選択肢の一つとして、行政や企業で働く保健師への道がある。
病院の看護師は、医師と共に病気を治すサポーターであるのに対し、保健師は病気を未然に防ぐ予防医療のプロフェッショナルだ。
現場では、地域住民や従業員の健康相談に乗り、一人ひとりのライフスタイルに寄り添い、健康な生き方をデザインすることになる。
そこはまさに、看護師として培ったコミュニケーション能力やアセスメント能力を存分に発揮できるフィールドだ。
勤務面では夜勤がない働き方が中心となるため、規則正しい生活を送りつつ、専門性を追求できる。

ほかにも、健康診断に特化した検診センターや、治験に関わる企業など、看護スキルを必要としている異業種は数多く存在する。
「病院こそが看護師の主戦場である」という固定観念を外してみれば、自身の性格や理想とするライフスタイルにより合致する職場が見えてくるかもしれない。
なにより大切なのは、自分らしく、そしてどのような形で貢献したいかを見つめ直すことだ。
臨床現場に限界を感じているなら、看護師の資格が活きる異業種を把握して、強みを最大限に活かせる居場所を探し出してみよう。